EPOMAKER「RT80」レビュー。タッチパネル&ミニディスプレイが楽しいメカニカルキーボード
元来生粋の効率厨としては、キーボードになんらかの付加価値というか機能を求める傾向にありまして、独立したメディアコントロールボタン(再生/一時停止や曲送り)に始まり音量調整用ロールキー、ダイヤルなど、ちょっと変わった構造が組み込まれたキーボードを見つけるとたちまち食らいついてきた経験があります。
そして最近発見したのがEPOMAKERから販売されている「RT80」。
なんとキーボードにミニディスプレイ&タッチパネルが搭載されております。面白いですよね。
今回メーカー様のご厚意によりその「RT80」をご提供いただきましたので、その使用感について余すことなくレビューして参ります。
尖った構造が目立ちそうな気がしますが、その実キーボード本体の作りもこれまでどおりしっかりしたプロダクトに仕上がっております。
気になった方はぜひ最後までご覧ください。
開封
それでは早速開封してみましょう。
同梱物は以下のとおり。付属品は全て本体の上部にある位置に収納されておりました。
- キーボード本体
- ミニディスプレイ
- マニュアル
- キーキャップ(予備)
- スイッチプーラー
- 2.4Ghz USBレシーバー
- タイプA to C ケーブル
予備用のキーキャップは「Esc」「Enter」「Space」の各キーの色が変更できるようになっており、それぞれ赤、青、緑、白が用意されております。
デフォルトの黒色を合わせて5種類の色から選択可能。
Mac専用の「OPT」「CMD」も付属していますが、こちらは黒色のみとなっています。
有線接続&充電にも使用できるケーブルはご覧のようにかなりゴツめで、スチームパンクな見た目をしています。
大きな特徴の一つである着脱可能なミニディスプレイはこのように取り外された状態で梱包されており、こちらを本体右上のtypeC端子に差し込むことで表示可能となります。
RT80の特徴
ミニディスプレイ&タッチスクリーンが新鮮
RT80にはミニディスプレイとタッチスクリーンが搭載されています。
これまでのキーボードには無かった斬新な構造ですね。
ミニディスプレイには日付や時刻表示、バッテリー残量表示、キャラクターアイコンなどを表示しておくことが可能。
本体右下に搭載されているタッチスクリーンでは音量コントロールに加えプリントスクリーン(スクショ機能)、機能検索(Spotlight)などの操作が行えます。
これらの機能はEPOMAKERの専用アプリを使用することでカスタマイズ可能で、自分好みの設定にできるのも面白いポイントですよね。
75%レイアウト
RT80には一般的なキーボードの中では若干珍しい75%サイズが採用されています。
通常の矢印キーなどに加え、タッチスクリーンやメディアコントロールボタンを収めた結果このサイズ感になっているわけですね。
作業中に音楽や動画を再生することが多い私にとってこのメディアコントロールボタンは結構重宝しています。
曲を変更したい時や音量調節する際なんかには右手の小指でサッと操作できるのが便利なんですよね。
また、矢印キーも独立しています。
コンパクト系キーボードでありがちな「矢印キーを他のキーと併用させ、Fnキーでなんとかさせる」的な配置になっていないのは結構重要なポイント。
専用ドライバーの拡張性も高く、利用することでこのコンパクトさを保ちつつさらに高い操作感を実現させることが可能となります。
タッチパネル部分に自分のよく使う機能を登録しておけるのはさながらstreamdeckのような便利さがあって捗りそうですよね。
ガスケットマウント構造
RT80にはガスケットマウント構造も採用されています。
昨今の良質打鍵感キーボードには高い確率でこの構造が採用されている印象ありますよね。
最高の打鍵感を追い求め、5層もの特殊な素材が備えられています。
RT80のガスケットマウント構造
- Poron サンドイッチ フォーム
- IXPE スイッチ パッド
- PCB フォーム
- PET フィルム
- ケース フォーム
これら5層の組み合わせにより、タイピング時の音と感触が数段階上のものになるわけですね。
ノイズ感も結構減るので、デスクマットなしでも気持ちの良い打鍵感を楽しむことができます。
接続は3モードに対応
RT80は3種類の接続方法に対応しています。
RT80の接続方式
- Bluetooth 5.0
- 2.4GHz ワイヤレス
- Type-C 有線接続
最近はこの3パターン接続もベーシックになりつつありますよね。
持ち運びが多い場合やゲーム用途で使いたい場合など、多用途での使用が想定されています。
同時接続も3台まで可能で、PCやタブレットを併用する場合にも対応可能。
バッテリーも5000mAhと非常に豊富。
充電の頻度が少なく済むため仕事やプライベートを問わずバッテリー残量を気にする煩わしさがありません。
ホットスワップ可能
RT80にはホットスワップ機能も備わっており、キー交換が手軽に行えます。
EPOMAKER製の付替用キーキャップはラインナップが豊富で、締まりのある黒ベースのものから落ち着いた淡い色合いなど多くの選択肢があります。
キー取り外し用のパーツも付属しているので、気になる軸があれば追加購入して交換してみるのも楽しみの一つですね。
ちなみに今回紹介しているRT80に初期搭載されているのはフラミンゴ軸。サクサクした軽めの打鍵音ながら、ある程度フィードバックも感じられます。
角度調整は2段階
角度の調整は2段階まで行えます。
これに加え、キートップはスカルプチャー形状をしているので手首への負担も少なく、スムーズなタイピングを行うことができます。
ただ設置面からキートップまでは若干高低差があるので、手首の角度が気になる方はパームレストの使用をお勧めします。
キートップ素材にはPBTが採用されており、耐久性に優れるほか汚れも目立ちません。
Nキーロールオーバー機能付き
ゲーミング用途に適した「Nキーロールオーバー」機能も搭載。
Nキーロールオーバーとは、キーボードで複数のキーを同時に押した際、押されたすべてのキーが正しく認識される機能のこと。
PCゲームでは、複数のキーを同時に押す操作(例えば、WASDキーで移動しながら攻撃キーを押すなど)が頻繁に行われます。このとき、Nキーロールオーバー機能がないと、意図した操作が正しく反映されない可能性があります。
多数のキーを同時押しする機会の多いPCゲーマーには必須の機能ですね。
試しにいくつかFPSをプレイしてみましたが、全く問題なく動作してくれました。
ただ最近流行りのラピットトリガー機能は備わっていないため、ストッピングが重要視されるヴァロラントなどには向いていないかもしれません。(私はプレイしないので気になりません)
GOODポイント
鮮やかなライティング
EPOMAKER製のキーボードは軽やかかつ軽快な打鍵感もさることながら、ライティングの鮮やかさ&種類の豊富さにも定評があります。(特に私の中で)
RT80ライティングエフェクト
- FN+PGDN→バックライトのオンオフ切り替え
- FN+DEL→ライト効果の切り替え
- FN+PGUP→バックライトの色切り替え
バックライトって「光らせるとチカチカして集中できない」という意見が多かったりするんですが、個人的にはこの賑やかさも結構好きなんですよねー。
光をウェーブさせたりランダムに点滅させたりと、作業の合間にちょくちょくエレクトリカルパレードを開催して楽しんでおります。
タッチパネル&ディスプレイ
冒頭でも少し触れましたが、これまで使用してきたキーボードの中でもこのタッチパネル&ディスプレイ機能を有するのはこのRT80が初めて。
とはいえそれほど尖った印象もなく、一度搭載されているものを見てしまえば普通に馴染んで見えます。
特に右下のタッチパネルは思いのほか使い勝手が良く、小指でパッと操作できるのが便利ですね。
動画視聴時の音量操作には重宝しております。
気になるポイント
価格
RT80はタッチスクリーンやミニディスプレイを搭載している分、これらを触る機会が少なく純粋にキーボードそのものの性能にフォーカスしたい方にとっては多少の割高感があるかもしれません。
ただ、そもそも購入する方はこの辺も見越した上で選択しているはずなので、それほど大きなデメリットでもありません。
EPOMAKERではRT80以外にも様々なメカニカルキーボードを展開しているので、下記にていくつか紹介しておきます。
バッテリー駆動時間
こちらもタッチパネル&スクリーンに関してになりますが、これらを駆動させた際のバッテリー持ちにやや気を使いそうです。
当然ながらキーのバックライトと同時にパネルやタッチスクリーンを常時点灯させた際のバッテリー消費速度は通常のキーボードより早くなります。
公式などに正式なバッテリー持続時間などは掲載されていませんが、無点灯状態なら1ヶ月以上、点灯状態で数週間に1回程度の充電が必要になるのではないでしょうか。
まとめ
以上、今回はEPOMAKERから販売されているキーボード「RT80」の使用感についてお伝えしました。
RT80の使用感まとめ
- ミニディスプレイ&タッチスクリーンが斬新
- コンパクトで使いやすい75%レイアウト
- 打鍵感が向上するガスケットマウント構造
- ホットスワップ機能搭載で高いカスタマイズ性
- ゲーミング用途にも最適なNキーロールオーバー機能搭載
サクサクと軽やかな打鍵感、ホットスワップによるカスタマイズ性、実用性の高いミニディスプレイ&タッチスクリーンなど作業効率やモチベーションが高まる機能が盛りこまれています。
本体デザインはレトロチック派・シンプル派のどちらにも適応しており、ハード面での幅広さも感じられますね。
気になった方は是非一度チェックしてみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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