EPOMAKER「Split 65」レビュー。分割できてタイピング感も良いメカニカルキーボード

- 分割型キーボードの使用感について
- Split 65の特徴
- Split 65の良い点、気になる点
変形・合体はいつの時代もロマンを感じますよね。
そんなロマンを詰め込んだ分割型キーボードがこちらの「Split 65」。

これまでこういった奇抜ガジェットに触れる機会はなかったんですが、今回EPOMAKER様よりこちらの実機をご提供いただきましたので、率直な感想をお伝えしてまいります。
形からしてクセが強そうなのでタイピングしづらいのでは・・・と予想していたんですが、意外にも使用開始15分くらいですんなりこの形状に慣れることができています。

普段のタイピングはもちろん、人によってはゲームプレイ時(特にFPS)にも重宝できるこちらのプロダクト。
気になった方はぜひ最後までご覧ください。
EPOMAKER Split 65 の特徴

「Split 65」のスペックは以下のとおり。
項目 | 内容 |
---|---|
レイアウト | 65% ANSI USレイアウト |
キー数 | 65キー |
バッテリ容量 | 3000mAh |
接続方式 | ケーブル有線、2.4GHz、Bluetooth 5.0 |
互換性 | マック/WIN/アンドロイド |
本体サイズ | 375*264*362mm |
重さ | 約800g |
高さ | 26.52〜42.24mm |
本体角度 | 約7度 |
本体素材 | 表面:ABS 背面:鉄 |
キーキャップ素材 | PBTプラスチック |
公式の表示では互換性のある機器がMac、Windows、Androidの3種類となっていますが、試しに手持ちのiPadおよびiPhoneに繋いでみたところ、普通に認識してくれました。
3台までのデバイス接続に対応しているため、1つのキーボードでPCやタブレット、スマホなどを行き来したい場合にも最適。

キー数はコンパクトな65キー配列を採用。
以前紹介したRT65と同様のサイズ感ですが、本体カラーがグレー調であるためかSplit 65の方が重厚感を感じます。
キーボード本体に使用されている素材は表裏で異なっており、表面にはABS素材、裏面のベースプレートが使われています。
裏面を鉄製素材にすることでタイピング時の安定感が向上し、かなりしっとりした打鍵感を楽しむことができます。
実際に使用してみて

ここからは、実際にSplit 65を使用してみて感じた良い点、気になる点についてご紹介いたします。
- 分割の便利さ
- 打鍵感も良い
- グレー調のデザインが秀逸
- 便利なダイヤル
- 完全な無線ではない
- 替えのキーキャップがない
- 角度調節できない
それぞれ詳しく解説いたします。
良かった点
- 分割の便利さ
- 打鍵感も良い
- グレー調のデザインが秀逸
- 便利なダイヤルリスト
本体が分割できる

ご覧の通り、Split 65は真ん中でパカっと分割できる構造になっています。
分割されたキーボードはそれぞれの上部に配置されているtypeCコネクタに付属のケーブルを差し込むことで接続可能。
手電源は左側に内蔵されており、電力を右側に供給することで稼働しています。

これ系の特殊形状タイプはこれまで使ってきたことがなかったんですが、いざ触ってみると結構便利なものですね。
分割型の利点としてはこんな感じで逆ハの時にすることで、手首の角度を自然な位置に持ってこられること。

これまでそれほど意識していなかったんですが、こうして分割状態でタイピングしてみると一般的な直線タイプは結構窮屈な姿勢を強いられていたんだなあと実感します。
分割型のもう一つのメリットとして、FPSプレイ時におけるマウス可動域の大幅な向上が挙げられます。
FPSの視点をローセンシ設定でプレイしたことがある人なら共感できると思いますが、マウスを左右にぶんぶん振り回した際、結構高い確率でキーボードの右端が邪魔になってくるんですよね。
この現象はマウス感度を下げれば下げるほど顕著に現れるんですが、特に私のような不安定エイムの場合かなり低いセンシでプレイすることが多いので、テンキーレスのキーボードでもまだ足りなかったりします。
Split 65ような分割型を使用することでこの問題にも対応可能。
普段は左右をつなげた状態もしくは逆ハの字で並べておいて、ゲームプレイ時のみ右側を避けて置くというような使い方ができます。

ゲーム時に使用するのは基本的に左半分で、大抵のFPSであればこの左側さえあればカバーできるのではないでしょうか。
メインでプレイしているのがOW2やAPEXなどそれほど多ボタンを必要としないゲームなのでなんとも言えませんが、今のところ快適にプレイできております。
バッテリーは左半分に内蔵されているため、左右接続用のケーブルを外しても左側は通常どおり稼働します。
完全に外した状態でプレイするとチャット等を利用した咄嗟のコミュニケーションが取れなくなるため、こんな感じで上下または斜めに配置しておくのがおすすめ。
打鍵感もかなりいい感じ

EPOMAKER製のフラミンゴ軸はこれまで数多く使用してきましたが、鉄プレート+フラミンゴ軸の組み合わせはこのSplit 65が初めて。
以前使用したRT65やRT80もSplit 65と同様にフラミンゴ軸が採用されていましたが、同じ軸でもこれほど打鍵感に違いがあるのかと驚きました。
RT65やRT80の筐体底面は樹脂製なので、デスクマットを敷いていない場合にはタイピング感・音ともにサクサクとかなり軽い印象がありました。

これに対しSplit 65ではキーを押下し切った際の安定感が素晴らしく、上品なしっとり感、スコスコ感を味わうことができます。
どちらが良いかについては結局好みの問題ではありますが、私はSplit 65のやや重厚な打鍵感の方が好きですね。
このなんとも言えないスコスコ感は一抹のHHKB味を感じるところでもあり、たまりません。
グレー調のデザインが刺さる

Split 65のキートップデザインはグレーを貴重にグラデーションがかかった色味となっています。
最上段の数字キー列が一番明るく、そこから1段ずつ下がるごとに色が濃くなっているのがわかります。
特定のキーでワンポイントカラーが使われているのは結構見てきたんですが、このようにグラデーションになっているのは初めてで新鮮ですね。
ありそうでなかったこのデザイン、非常に秀逸です。
私は最近デスク天板を真っ黒に新調しているため、色の相性としては申し分ありません。
便利なダイヤル

Split 65の右上にはメディアコントロールダイアルが備わっています。
デフォルト状態では音量操作が可能で、左右に回転させることで音量の大小をコントロール可能。
ダイヤルを押下することでミュートとなります。

外部アプリを使用することでメディアコントロールキーの動作設定も行えるようですが、見た感じWindowsでしか動作しないようでしたのでこのまま使用。
これ系のダイヤルには左右矢印キーが割り振れると文書作成時に結構楽なんですけどねえ。

ダイヤル自体の質感自体もかなりいいだけにこの辺のカスタマイズ製が惜しいポイント。
公式アプリが開発されることを期待しています。
気になる点
- 完全な無線ではない
- 替えのキーキャップがない
- 角度調節できない
完全に無線ではない

キーボードとPCにはBluetoothまたは専用のUSBレシーバーで接続できているので一応「無線接続」してはいるんですが、本体を分割した際の架け橋とも言えるこちらのケーブルにどうしても目が向いてしまいます。
このケーブルを無くすには右側の筐体にもバッテリーや無線機器を内蔵させる必要がありそうなので、その辺のコストを下げるためには仕方のないことなのでしょうか。

というか、他の分割キーボードを見ても大体この左右接続用ケーブルを繋げているようなので、それほど簡単に解決できるような問題ではないのかもしれません。
いずれにせよ、デスク上で視界に入るケーブルの有無というのは個人的に非常に重要な要素なので、無い方が良いわけです。
メディアコントロールがある右側を無線で使えたら、アマプラで映画やアニメを鑑賞する際の簡易的なリモコンとして便利そうですしね。
替えのキーキャップが付属していない
Split 65には交換用のキーキャップが付属していません。
RT65やRT80ではMac機に対応した替え用キーキャップ(cmdやopt)が初期付属していたため、この点は割とショックでした。


しかも左半分はWinキー、右半分にはcmdキーが混在して配置されております。
winキーはcmdキーとして認識してはくれるものの、なんともチグハグ感が否めません。
デザインが良いだけにこの辺は統一感を出したいポイントです。
角度調整ができない

Split 65には予め7度の傾斜がつけれられており、ここから角度調整することはできません。
分割式に加え鉄製の底面も相まって、角度調整用の足を搭載するのは難しかったのでしょうか。
ただ、腕や肩を自然な位置に持ってこられるためかタイピング時には特段このままで不便に感じることはなく、パームレストも必要ありません。
エルゴノミックすげー(小並感)と思ってしまう瞬間でした。
まとめ

以上、今回は「Split 65」の使用感等についてお伝えいたしました。
- 分割型キーボードは意外にすぐ慣れる
- 鉄製の背面で打鍵感もGOOD
- デスクに馴染みやすいグレー調のデザイン
今回初めて分割型のキーボードを使用してみたんですが、思いのほか違和感なくタイピングすることができました。
分割後の左右筐体を逆ハの字にすることで腕から手首にかけて自然な形をとることができ、タイピングに伴う肩こりが結構軽減できているような気がしております。

「分割型」という形に対して意識が向きがちですが、実際使用してみた際の打鍵感もかなり良い感じで、コトコトと落ち着いた感触を楽しみながら文字入力することができます。
左右のデフォルトでwinキーとcmdキーが混在しているので、使用するOSに応じて統一できるよう替えのキーが付属しているとありがたかったですねえ。
気になった方は是非一度チェックしてみてください。

最後までお読みいたたき、ありがとうございました。
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