単焦点レンズの魅力とは。明るさとボケ感で一眼をより楽しむコツまとめ。

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この記事でわかる事
  • 単焦点の魅力とは
  • 単焦点レンズのメリット、デメリット
  • 単焦点レンズはどんな人にオススメ?

こういった疑問をお持ちのあなたへ。

本記事では、めくるめく単焦点レンズの魅力についてお伝えしています。

カメラを趣味にしている方なら、一度は単焦点レンズに興味を持ったことがあるのではないでしょうか。

ズーム機能のないこのレンズは一見不便に思えるかもしれませんが、多くの魅力を備えています。

普段の写真撮影はほとんど単焦点レンズで行ってきた筆者が、その魅力についてお伝えいたします。

気になった方は是非チェックしてみてください。

目次

単焦点レンズとは

単焦点レンズとは、ズームできない固定された焦点距離を持つレンズのこと。

才川

さらに焦点距離について解説すると、レンズの中心から撮影対象までの距離を指します。

あざらし

単位はミリメートル(mm)

  • 焦点距離の短いレンズ:広角レンズ(広い範囲を撮影)
  • 焦点距離の長いレンズ:望遠レンズ(遠くの対象を撮影)
  • 標準レンズ:上記の中間に位置する焦点距離。人の目の見え方に近い。

上記のとおり、ズームできないのが単焦点レンズの特徴。

つまり撮影対象の画角は自分の足で近づいたり遠ざかったりしなければ、ピントの調整ができません。

この撮影する範囲や大きさ(いわゆる画角)は、レンズの焦点距離によって決まります。

例えば、35mmの単焦点レンズを使っている場合、撮影する範囲や大きさは、35mmのレンズで撮影できる範囲や大きさになります。

撮影する範囲や大きさを変えたい場合は目的の画角となるレンズに交換するか、自分自身が移動するほかありません。

単焦点レンズのメリット

それでは早速単焦点レンズの魅力に迫りましょう。

単焦点レンズのメリットは大きく以下の5つ。それぞれ順番にご説明します。

単焦点レンズのメリット5つ
  • 明るさ
  • 解像度
  • ボケ味
  • 軽さ
  • シンプルさ

明るさ

レンズが取り込める光の量の代償によって、レンズの「明るさ」が決まります。

この明るさを数値で表したのが「F値」というもの。

F値とはレンズの絞りの最大値のことで、数値が小さいほど明るいレンズになります。

あざらし

例えば、F値1.4のレンズとF値2.8のレンズを比較した場合、明るいのはF値1.4レンズ。

明るいレンズのメリットは、暗い場所でも手ぶれやノイズを抑えて撮影できることです。

また、絞りを開けて撮影することで、程よい「ボケ感」を出す被写界深度を浅くして背景をぼかすことができます。

一眼レフの醍醐味とも言えるこのボケ感。

才川

いろんな被写体を適当にパシャパシャとってボケさせるだけでも、写真上級者になったような感覚を覚えられます。

ここで得られる「楽しい」という感覚がさらにカメラへハマるきっかけとなるので、最初の1本として持っておくのも非常にオススメです。

解像度

単焦点レンズは撮影対象の細かなディティールまで捉えるのも得意としています。

レンズの解像度は光学設計や素材、コーティングなどによって決まるんですが、単焦点レンズはこれらの作りが比較的シンプル。

ズームレンズと比較して構造上のレンズ数が少なく済むため、その分解像度も高くなりやすい傾向があります。

解像度の高いレンズは画像をトリミングしても画質が劣化しにくいという特徴があり、最高の一枚にさらに磨きをかけるには欠かせない要素と言えますね。

ボケ味

単焦点最大の魅力と言って良い「ボケ味」の要素。

あざらし

被写体の背景をトロトロにボカすのは単焦点レンズの超得意分野。

明るさにも深い関わりがあるとお伝えしましたが、このほか絞りの形、レンズの歪みなどによって決まります。

ボケを作ることで撮影対象を背景から浮き上がらせ、写真に立体感や奥行きが出てきます。

また、雑多な背景もボケさせることで見た目的なノイズを軽減してくれるため、主張したいものが格段に伝わりやすくなるんですよね。

軽さ

軽いレンズのメリットは、カメラを持ち運びやすく、長時間の撮影でも疲れにくいこと。

単焦点レンズはズームレンズに比べて軽量で扱い安いものが多く、サイズも小さめ。

才川

重量はサイズや素材、内外に搭載されるレンズの数によって決まります。

レンズの重量は手持ち撮影時の安定感にも直結し、手ぶれ防止にも繋がります。

あざらし

気軽にカメラを持ち出せるのが良い感じ

シンプルさ

単焦点レンズはズームができないため、操作はF値の調整のみ。

才川

シンプルな操作感に振り切っているため、撮影に集中できます。

ズームレンズは便利であるが故に画角で悩むことも多々あり、結果シャッターチャンスを逃すなんてこともあるんですよね。

画角の調整は自分の足で行うほかない単焦点レンズは構図を考える練習にもなり、撮影の楽しさを再認識させてくれたりもします。

また、操作できるのが絞りやピントのみとはいえこの部分も非常に奥が深く、カメラの設定の沼にハマるキッカケにもなり得ます。

単焦点レンズのデメリット

撮影がグッと楽しくなる単焦点レンズですが、デメリットも存在しています。

ここでは、単焦点レンズのデメリットについてお伝えします。

単焦点レンズのデメリット
  • ズームができない
  • レンズ交換が必要

ズームができない

単焦点レンズ最大の特徴かつデメリットとも言えるのがズームの話。

上段でも何度か触れていますが、自分の足で動かなければ画角の調整・被写体の大きさを変えることはできません。

あざらし

撮影する範囲や大きさは、レンズの焦点距離によって決まる。

焦点距離を変えたい場合はレンズを交換するか、せっせと被写体に近づいたり離れたりする必要があるわけですね。

広い場所であれば多少なりとも対応できそうですが、動ける範囲が制限されているような場所では撮影の自由度も下がります。

動物やスポーツ撮影など被写体自体がよく動いて近づいたり離れたりするようであればある程度画角の自由が聴くズームレンズの方が無難でしょう。

レンズ交換が必要

ズームと関連するのがレンズ交換の話。

被写体やそれぞれのシーンに応じた画角で撮影したい場合には、その都度レンズを交換する必要があります。

カメラ本体へレンズを着脱する作業は純粋に面倒なうえ、頻繁に交換する場合本体やレンズ内部に粉塵等が付着する可能性も。

メリット部分でもお伝えしたとおり単焦点は明るさをしやすいため好まれますが、それらを複数使い分ける場合には、撮影に伴う手間とリスクが増えるのは考慮すべき点といえます。

高価なレンズを複数持つわけなのでコスト面での負担もありますしね。

単焦点レンズおすすめの使い方は

焦点距離やズームの関係がネックな単焦点レンズですが、その性能を最大限に活かすにはどうすべきなのでしょうか。

ここからは、単焦点レンズを最大限活かすための撮影シーンについて解説いたします。

単焦点レンズが活躍する場面
  • 人物撮影(ポートレート)
  • 風景撮影
  • スナップ撮影
  • マクロ撮影

人物撮影(ポートレート)

人物を写すポートレートには、単焦点レンズがおすすめです。

単焦点レンズのメリットである明るさ、解像度、ボケ味を活かすことで、人物の表情や肌の質感を鮮明に写し、背景をぼかして人物を際立たせることができます。

僕がポートレート撮影ににおすすめしたい単焦点レンズの焦点距離は、35mmから85mmの間くらい。

焦点距離50mmが、人間の目に近い見え方をするレンズなので、選択に迷う場合はこの焦点距離のレンズから始めて自分の求める画角がなんなのか探ってみましょう。

開放F値は、F1.4からF2.8の間がおすすめ。

開放F値が小さいほど、明るくてボケ味が良いレンズになります。

僕が現在使用している単焦点レンズ「FUJIFILM X 交換レンズ フジノン 単焦点 標準 大口径 35mm F1.4 絞りリング F XF35MMF1.4 R」はF値1.4とかなり明るめなので、ポートレートがかなり楽しくなります。

35mmの焦点距離とF1.4の開放F値を持ち、人物の表情や肌の質感を鮮明に写し、背景をぼかして人物を際立たせることができます。

風景

自然や建物などの風景撮影にも単焦点レンズはおすすめ。

単焦点レンズのメリットである解像度、軽さ、シンプルさを活かすことで、風景のディテールや色彩をくっきりと写せます。

これに加え、レンズ自体が軽いためカメラを持ち運びやすく、撮影に集中できます。

風景の撮影におすすめの単焦点レンズの焦点距離は、だいたい14mmから28mmの間。

いわゆる「広角レンズ」に分類されるもので、人間の視野角(50mm)より広い範囲で捉えることが可能です。

開放F値は、F2.8からF4の間がおすすめです。

開放F値が大きいほど被写界深度が深まり、前景から背景までピントが合うためです。

風景を撮るときはボケ味を活かすより全ての画をクッキリ写す方が良い写真になりますよね。

スナップ

単焦点レンズは日常の風景や出来事を素早く撮切り取るスナップ撮影の場でも活躍してくれます。

単焦点レンズのメリットである明るさ、軽さ、シンプルさを活かすことで、暗い場所でも手ぶれやノイズを抑えた撮影が可能。

持ち運びにも適しているので気軽に手に取ることができ、撮影のタイミングを逃しません。

スナップにおすすめの単焦点レンズの焦点距離は、だいたい28mmから50mmの間。

ポートレートメインで撮るか、風景メインで撮るかによって使い分けると良いでしょう。

スナップ撮影の場合もボケ感が出ると面白いので、開放F値は1.4から2.8の間がおすすめです。

マクロ

小さな被写体の迫力をグッと引き出してくれるマクロ撮影。

単焦点レンズの豊かなボケ味を活かすことで、小さな対象のディテールや色彩を鮮明に写し、背景をぼかして小さな対象を際立たせられます。

マクロにおすすめの単焦点レンズの焦点距離はだいたい60mmから100mmの間。

60mmは対象に近づいて撮影する機会が多い場合におすすめ。手持ちでも比較的撮影しやすいレンズが多いです。

100mm以上は上級者向けで、三脚での撮影がメインとなるレンズです。

動きのない植物の撮影は撮影しやすいですが、昆虫や動物なんかの撮影はかなり腕が試されます。

単焦点レンズの選び方について

ここまで、単焦点レンズの特徴や使用シーンについてご説明しました。

それでは実際どんな単焦点レンズを選択したら良いのでしょうか。

単焦点レンズを選ぶ際に頭に入れておきたいのは大きく分けて以下の4点。

  • 焦点距離
  • 開放F値
  • サイズ感
  • 価格

ここからは選び方のポイントについて順を追ってご説明いたします。

焦点距離

焦点距離とはレンズの中心から撮影対象までの距離のこと。

単位はミリメートル(mm)表されます。

焦点距離別レンズの特徴
  • 標準レンズ:人間の目に近い画角のレンズ。広角と望遠の中間くらい。
  • 広角レンズ:広範囲の画角を一度に収めることができるレンズ。風景撮影などにオススメ。
  • 望遠レンズ:遠くの対象をダイナミックに映し出すことができるレンズ。

単焦点レンズの焦点距離は、自分が撮りたい対象やシーンに合わせて選ぶことが大切です。

撮影対象、目的がハッキリしているのであれば初めから広角、望遠に飛び込んでみるのもアリでしょう。

開放F値

開放F値とはレンズの絞りの最大値のことで、数値が小さいほど明るいレンズになります。

あざらし

例えば、F1.4のレンズは、F2.8のレンズよりも明るいレンズ。

明るいレンズのメリットは、暗い場所でも手ぶれやノイズを抑えて撮影できることです。

絞りを開けて撮影することで被写界深度を浅くし、背景をボカしやすくなります。

ボケを活かした立体感のある写真を撮りたい場合は、F1.4からF2.8の間の明るいレンズがおすすめ。

画角全体をクッキリ映したい場合は、F2.8からF4以上のレンズを選びましょう。

単焦点レンズで撮影していると闇雲にF値を下げたくなりがちですが(自分は今もやりがち)、自分が撮りたい雰囲気や効果に合わせてF値を操作してみると上達のキッカケにもなりますよ。

サイズ

レンズのサイズは直径や長さなどで表されます。

サイズの小さいレンズのメリットはなんと言っても取り回しやすさで、長時間の撮影でも疲れにくいこと。

コンパクトなレンズはカメラの全体の重心バランスも良く、手ぶれを防ぐことができます。

旅行や街歩きなどで撮影する場合は、小さくて軽いレンズがオススメ。

大きなサイズの単焦点レンズは非常に高い性能を誇ることが多いんですが、手軽さとしては微妙なところ。

スタジオや自宅などで撮影する場合は、大きくて重いレンズでも問題ありません。

価格

レンズを選ぶ上で一番ネックとなる価格の部分。

高価格帯の単焦点レンズは明るさ、解像度を高い水準で備えているものが多いのですが、この辺をこだわり始めると数十万円〜数百万円の世界になってきます。

ただ、大体どのメーカーにも「撒き餌レンズ」と呼ばれる高コスパな単焦点レンズが販売されています。

特に有名なのがキャノンの単焦点レンズで、コンパクトさと明るさを兼ね備えた「ザ・撒き餌」とも言えるレンズ。

僕自身一眼レフデビューはキャノンだったんでが、この撒き餌にはしっかりと食らいついており、今でも単焦点の魅力に取り憑かれているキッカケとなっています。

そんな感じでちょっとした趣味程度でも安くて満足感を得られる単焦点レンズはたくさんあるので、色々と試してみましょう。

まとめ

以上、今回は一本持っていればカメラが楽しくなる「単焦点レンズの魅力」についてお伝えしました。

単焦点のメリット
  • 明るさ抜群
  • ボケ感が楽しい
  • 軽くて持ち運びに便利
単焦点のデメリット
  • ズームができない
  • 画角の幅を持たせるにはレンズ交換が必要

単焦点レンズは、ズームができないというデメリットを抱えていますが、圧倒的な明るさで一眼レフ特有のボケ味を存分に楽むことができる魅惑のアイテムです。

自分の好きな画角を自分の足で探し求めるのも上達に繋がるので、気になった方はぜひチェックしてみてください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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